古来より日本では白い和紙は神に通じるものと信じられてきました。
儚げな姿とはうらはらに時代を牽引する強靭さを丁寧に丹念に漉く和紙。
因幡人の気質が宿っています
かつて、和紙は洋紙に圧されて不遇な時代を経験しています。そんな時代も、因州和紙は伝統に裏付けされた実力とパイオニア精神で幾度も乗り越えてきました。
それは、新しい書道用紙『因州画仙紙』の開発であり、機械製造への着手であり、民芸運動に認められた工芸紙の生産でした。
その優れた品質は、いずれも他産地の製品を圧倒。全国の書道家の方々をはじめ、和紙愛好家の皆様に愛用され続けています。昔ながらの手漉き和紙と、効率的な機械漉き、両者のベストバランスが因州和紙の特徴です。
画仙紙とは書画用の和紙のこと。江戸時代には鳥取藩の御用達用紙として盛んに産され、昭和30年代に書道に使用される紙として生産が始まりました。
現在では、楮を使った画仙紙を生産し、全国生産量の6〜7割を占めています。
昔の手漉和紙の基準寸法[一尺六寸×一尺一寸]を半分[八寸×一尺一寸=24.24×33.33cm]に裁断したものを使用したので半紙と呼ばれました。
因州和紙の書道半紙は、きめ細かく滑らかなことで定評があります。
楮を使った障子紙は、無地ながら楮特有の繊維感や表面の光沢があり、和紙ならではの素材感を感じることができます。
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