和紙の主な原料は、楮・三椏・雁皮。この三種の中から目的の和紙に適した原料を選び、それぞれの木の皮(靭皮)から繊維を取り出し使用します。
原料を水につけて、柔らかくする。次にこの表面についている黒い皮を包丁で撫でるように取り除く。
再び原料を水につけ繊維を柔らかくしたら、竹・わら・麻などを加え、さらに木の灰・石灰などの薬を入れて釜で煮る。
煮えた原料を清流に浸して粗洗いし、繊維質でない部分と残っているあくを取り除く。さらにその後、ゴミやきずのある所などをていねいに指で取り除く。
原料の繊維をたたいてほぐし、繊維を必要な長さ、大きさに揃える。
ほぐした原料を水に溶かし「トロロアオイ」の根から取り出した粘液を加える。これを簀桁で汲み、揺り動かしながら繊維をからめていく。
こうしてできた紙を「湿紙(しっし)」と呼ぶ。この湿紙を数百枚積み重ねた紙床に重しを載せて、充分に水分を取り除く。
脱水された紙床から湿紙を一枚ずつはがし、刷毛を使って乾燥板に貼り付け乾かす。
不良な紙を取り除き、用途に応じてそれぞれの寸法に裁断する。
すべての著作権は鳥取県因州和紙協同組合に帰属します。本サイトにおける掲載文章・写真・イラスト等の無断転載、無断使用は禁じます。